セブンイレブン自転車保険を比較・評価

セブンイレブン自転車保険
オススメ度:
3
保険会社:
セブンイレブン(三井住友海上)
名称:
セブンイレブン自転車保険
補償内容:
主に自転車事故
補償期間:
1年間
個人賠償:
3億円
特徴:
事前申込をしてセブンイレブンへGO!

セブンイレブン自転車保険は2011年11月から募集・販売されている自転車保険です。セブンイレブンの関連会社であるセブンドリーム・ドットコムが保険代理店となり、実際の補償を請け負う引受保険会社は三井住友海上です。

保険の申込みはネット申込の他に、セブンイレブンのマルチコピー機を使って申し込むことも可能です。それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社の自転車保険と比較していきます。

補償内容・特約

この保険は自転車事故の事故で死亡・後遺障害またはケガをすると保険金が受け取れます。自転車事故で死亡すると1000万円の死亡保険金が受け取れ、後遺障害となると障害の程度に応じて後遺障害保険金が受け取れます。後遺障害1~7級に該当すると、1000万円のうち100%~42%(1000~420万円)が受け取れます。

セブンイレブン自転車保険の補償内容と保険料(出典:三井住友海上公式HP「セブンイレブンで入る安心の自転車保険」)

自転車事故でケガをして入院すると入院1日あたり8000円の入院保険金が受け取れます。入院中に手術をすると8万円の手術保険金、外来で手術をしても4万円の手術保険金が受け取れます。さらに自転車事故等で自分が加害者となり損害賠償を起こされた場合に賠償額が3億円まで補償されます。こちらは自転車事故に限らず日常生活全般が対象で、三井住友海上が示談も代行してくれます。

その他に保険加入者が利用できる生活サポートサービスという無料サービスがあります。電話で無料で健康・医療・介護・子育て等の相談ができます。電話ではなくインターネット上でも加入者限定で健康・医療・介護の情報が提供されています。

▲ページの一番上に戻る

保険料を他社と比較

この保険の保険料は補償される人の範囲によって異なります。加入した本人だけが補償される本人型だと保険料は年間3220円(月額268円)、夫婦型だと保険料は年3980円(月額332円)、親族まで含まれる家族型だと保険料は年5890円(月額491円)となります。

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社の自転車保険と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースとして統一して保険料を記載しました。また、保険料が一時払いの保険は月額換算し、参考までに家族型のスタンダードコースの保険料も比較しました。

自転車保険の保険料の比較一覧表(au損保・JCA・PayPayほけん・コープ団体保険・ジャパン少額短期保険・セブンイレブン自転車保険・ソフトバンク自転車あんしん保険・ドコモサイクル保険・楽天損保・共栄火災・三井住友海上・損保ジャパン・東京海上・日新火災・あんしん少短・ZuttoRide少短)※各社の公式HPを元に当社が独自に作成

この保険は1つのプランのみのため、それをスタンダードプランとして保険料を他社と比較すると、平均値よりも低く保険料が安いと分かります。エコノミープランとして比較しても保険料は安めで、家族型でも保険料は安いです。保険料面では一定のアドバンテージがありそうですが、保険料以外でメリットがあるのか、続いてメリットを記述していきます。

メリット

この保険のメリットは、まずはセブンイレブンで手続きができる点が挙げられます。スマホ・PCで事前申込みをしておくと、保険料をセブンイレブンで支払うだけで契約が完結します。さらにセブンイレブンのマルチコピー機でも手続きが可能で、スマホ・PCが無い高齢者であっても手続きができます。

マルチコピー機での自転車保険の手続きイメージ(出典:セブンイレブンニュースリリース「自転車向け保険の取扱いを開始!」2011年11月15日)

また、補償面ではプランが1つだけで示談代行サービスがあるのもメリットです。プランが複数ないためプラン選びに労力を割く必要がありません。補償内容のケガによる死亡保険金は1000万円と他社の数百万円よりも高く、入院保険金も他社では日額1000~3000円が多い中で、日額8000円と高いです。さらに手術保険金は入院日額8000円のため4~8万円と申し分ない金額です。

示談交渉についてはセブンイレブンではなく、引受保険会社の三井住友海上が行います。他社には示談代行が無い保険(もしくは示談交渉に不安がある保険)があるため、大手の保険会社が示談交渉してくれるのは安心感があります。他社の日常生活賠償保険金は1億円とするケースがあり、過去の事例を見るとギリギリとなる可能性がありますが、この保険は上限が3億円のため金額的に不足がありません。

ちなみに保険料は現金またはnanacoでの支払いとなり、支払時にはnanacoポイントは付きません。ただし、nanacoはセブンカードでチャージした段階で200円で1ポイントが貯まります。そのためnanacoで保険料を支払えばポイントが貯まるともいえます。

デメリット・弱点・落とし穴

この保険のデメリットには、まずはセブンイレブンに行く手間が挙げられます。マルチコピー機で手続きする場合は当然ですが、事前申込みをする場合も結局はセブンイレブンに行く手間が発生します。他社のネットで完結する自転車保険なら自宅にいながら申込みが可能で契約が完結します。

さらに保険料の支払いは現金かnanacoのみで、クレジットカードが利用できません。他社ではクレジットカード払いが可能で、自分が好きなポイントなりマイルが貯められます。この保険では前述したようにチャージ時点でnanacoポイントが貯められますが、nanaco以外のポイントは貯められません。

事前申込みの流れ(出典:三井住友海上公式HP「セブンイレブンで入る安心の自転車保険」)

また、他社にはある通院保険金・弁護士費用・法律相談費用・自転車ロードサービス等が無いのも見逃せません。特にケガをした時の通院保険金と弁護士費用は他社の多くの自転車保険で付けられます。自転車ロードサービスはau損保の他、損保ジャパンでも類似のサービスがあります。

ちなみにスマホ・PCが無い高齢者でも加入できるのがメリットと既述しましたが、この保険は残念ながら70歳以上の人は加入できません。他社には年齢制限が無い保険もあるため、せっかくのメリットを活かし切れていない面があります。

評判・苦情・口コミ

セブンイレブン自転車保険の保険代理店であるセブンドリーム・ドットコムの2024年の取扱高は2249億円でした。この中には保険以外のチケット事業も含まれています。保険単体の数字も見たいところですが、決算の詳細が情報開示されていません。これ以上の数字が不明のため、契約数から評判は判断できません。

契約数については、保険市場や価格.comの人気ランキングでもランキング外のため確認できません。唯一、オリコンの自転車保険 総合ランキング2025ではランキング対象で、セブンイレブン自転車保険は9社中で6位以下でした。個別の口コミではポジティブな意見がある一方で、「示談まで時間がかかった」「自転車事故以外でもケガの補償をしてほしい」「自転車が走行不能となっても対応してくれない」等の意見がありました。

2025年の自転車保険の顧客満足度ランキング(出典:オリコン公式HP「【2025年】自転車保険 オリコン顧客満足度ランキング|おすすめ・口コミ比較」)

また、この保険の引受保険会社は三井住友海上ですが、同社に寄せられた苦情数は14651件(2024年度累計)でした。苦情の中身は「保険金」が最多で保険金の遅れ・支払いの有無等の苦情に多かったようです。次いで「契約の管理・保全」が多く、住所変更や解約手続きといった手続きへの苦情が多かったようです。

以上のデータから考えると、セブンイレブン自転車保険の評判は特別良いわけではなさそうです。オリコンの顧客満足度調査だけでの判断ですが、満足度は高くはないため評判が良いとはいえません。とはいえ判断材料が1つだけでは心もとない感があります。

総合評価・おすすめか?

結論としては、セブンイレブン自転車保険は悪くない保険です。独特なメリットが他社よりも多いというよりは、総合的に見て悪くないという印象です。デメリットもありますが、それよりは保険料が安めという点の方が上回っており、保険料に見合った保険ともいえます。

他社の保険も検討したい人は、保険料の安さでいえばZuttoRide少短、楽天損保、三井住友海上の自転車保険も検討した方が良いでしょう。自転車事故よりは自転車の盗難等が気がかりなら、SBI日本少短の自転車保険等が検討候補になります。