損保ジャパン ゴルファープランを比較・評価
- オススメ度:
- 保険会社:
- 損保ジャパン
- 名称:
- カラダの保険ゴルファープラン
- 補償内容:
- ゴルフ中の事故・トラブル
- 補償期間:
- 1年間
- 保険料:
- 月700円~
- 特徴:
- ゴルフのプレー中のリスクに備える保険
損保ジャパンのケガ・病気の保険「THEカラダの保険」には、ゴルフのプレー中の事故や損害を補償するゴルファープランがあります。2021年まではゴルファー保険は単体で販売されていましたが、他の傷害保険と統合されました。現在はTHEカラダの保険の1つのプランとしてゴルフ保険が販売されています。
それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と比較していきます。
補償内容・特約
この保険の基本補償はゴルフをプレー中のケガ(他人の打った球が当たった等)と、ゴルフ場でのケガ(クラブハウスの風呂で滑って転んだ等)の補償です。ゴルフの最中に死亡すれば死亡保険金、後遺障害となれば後遺障害の程度によって後遺障害保険金が受け取れます。
さらにゴルフ中にケガをして入院すれば入院日数に応じた入院保険金、通院すれば通院日数に応じた通院保険金が受け取れます。手術をすれば外来での手術でも手術保険金が受け取れます。従来の傷害保険では熱中症は補償されませんが、この保険には熱中症特約が自動セットされているため、熱中症で死亡・後遺障害・入院・通院・手術となっても保険金が受け取れます。
その他に特約でゴルフのプレー中のリスクに備えられます。ゴルフ中賠償責任特約を付ければ、ゴルフのプレー中に他人をケガさせた場合に損害賠償額が補償されます。ホールインワン・アルバトロス費用補償特約を付ければ、ホールインワン・アルバトロス達成時の諸経費が補償されます。ゴルフ用品損害特約を付ければ、ゴルフ用品が壊れたり盗まれたりした時に補償されます。
保険料を他社と比較
この保険の保険料は基本保障の保険金額・特約の有無などで異なります。損保ジャパンの推奨プラン(基本補償+ゴルフ中賠償責任特約+ホールインワン・アルバトロス費用補償特約+ゴルフ用品損害特約)にすると、保険料は月700円で年間8400円となります。
次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースに統一して保険料を記載しました。
この保険の保険料はスタンダードプランでのみ比較となりますが、他社よりも保険料は僅かに安めではあります。とはいえ損保ジャパンよりも安い保険が他にあり、最安値圏の保険とは倍近い差があります。この保険には保険料以外にメリットがあるのか、続けて記述していきます。
メリット
この保険のメリットは、まずは熱中症特約が付いている点が挙げられます。一般的な傷害保険では熱中症による入院・通院は補償の対象外となっていますが、この保険では熱中症も対象となります。ゴルフは屋外で行うため熱中症とは切っても切り離せないスポーツで、高齢になるほど熱中症は軽視できなくなります。そのため熱中症が補償されるのはメリットといえるでしょう。
基本補償以外の特約は、他の保険と補償が重複するなら外せる点もメリットでしょう。ゴルフ中賠償責任特約は個人賠償責任補償に置き換えられ、ゴルフ用品損害特約は携行品損害特約に置き換えられます。これらの特約は自動車保険・火災保険・旅行保険等に付いていることが多く、クレジットカードに付帯しているケースもあります。特約を外すことで保険料を節約できます。
ちなみにTHEカラダの保険には様々な特約が用意されています。ゴルフのためならゴルファープランでも良いのですが、ゴルフでケガして収入減となるリスクをカバーするなら傷害・所得プランにするのも手です。このプランにすればケガで就業不能状態になった時に、月額15万円の所得補償保険金が最長2年間は受け取れます。
このプランでもゴルフ中のケガは基本補償でカバーでき、個人賠償責任補償・携行品損害特約・ホールインワン・アルバトロス費用補償特約が付けられます。個人賠償責任補償で他人のケガが補償され、携行品損害特約で携行品の破損・盗難が補償され、ホールインワン・アルバトロス費用補償特約でホールインワン等の諸経費が補償されます。
デメリット・弱点・落とし穴
この保険のデメリットには、まずは保険料が最安値圏ではない点が挙げられます。前述したように保険料は安めですが、この保険よりも保険料が安い保険は他に複数あります。例えば楽天損保ならプレミアムプラン(ダイヤモンドプラン)にしても、この保険のスタンダードプランより保険料は安いです。
また、保険期間が1年である点もデメリットでしょう。保険料を月払いにして中途解約するという手もありますが、au損保・ドコモのワンタイム保険等では1日単位で加入でき、この保険よりも保険料は安いです。ゴルフをするのが年2~3回のライトユーザーなら、1日単位で加入した方が保険料を抑えられます。
この保険の申し込みには、営業店か代理店に問い合わせる必要がある点もデメリットです。他社の多くのゴルフ保険はインターネットで加入手続きが完結するため、プレー直前や自動車で移動中でもスマホで保険に加入できます。この保険もゴルフ場が提携していればプレー直前に加入できますが、提携していなければ直前に加入できません。
損保ジャパンでも1日自動車保険・海外旅行保険等は、同社の公式HPから加入できます。そのため自動車を利用する直前や旅行の直前でも加入できます。ゴルフ保険も同様にインターネットから加入できれば利便性は高まりそうですが、今のところは対応していません。
評判・苦情・口コミ
損保ジャパンの2024年度の決算資料によると、正味収入保険料(保険会社でいう売上高)は前年度の2.17兆円から2.22兆円になり2%増と堅調でした。その中でゴルフ保険を含む傷害保険の正味収入保険料は1535億円でした。前年度の1535億円から横ばいで契約数から考えると評判は良くはありません。
さらに、契約数でいうと価格.comの「ゴルフ保険の人気ランキング2025」では、損保ジャパンのゴルファープランはランキング外でした。この保険は営業店・代理店での契約が主で、傷害保険の一部と考えれば当然の結果ではあります。ただ、多くの人がネットから他社の保険に加入しており、この保険は検討されていないという見方はできます。
また、日本損害保険協会の苦情数のデータでは、損保ジャパン全体に寄せられた苦情数は37598件(2024年度累計)でした。苦情の中身は「保険金支払」が最多で保険金の支払い遅れの苦情が多かったようです。次いで「契約の管理等」の苦情が多く、契約内容の変更手続きや解約手続き等への苦情が多かったようです。苦情数自体が他社の大手損保より多めなのも気がかりです。
以上のデータから考えると、損保ジャパンのゴルフ保険の評判は良くはなさそうです。主に契約数での判断となりますが、少なくとも他社よりも人気が高いゴルフ保険とはいえないでしょう。
総合評価・おすすめか?
結論としては、損保ジャパンのゴルフ保険(ゴルファープラン)は微妙な保険です。熱中症特約があるため補償面では悪くありませんが、保険料面では他社に一歩劣り加入方法も対面か書面です。そのため総合的に考えると微妙な保険と言わざるを得ないでしょう。
他社の保険も検討したい人は、バランスの良さなら東京海上や三井住友海上の保険が候補になります。また、今後も継続的に利用する人なら、ポイントが貯まるドコモのワンタイム保険・楽天損保あたりも検討しても良いかもしれません。