ドコモのワンタイム1日自動車保険を比較・評価
- オススメ度:
- 保険会社:
- ドコモ(東京海上)
- 名称:
- ドコモのワンタイム1日自動車保険
- 補償内容:
- 自動車事故
- 補償期間:
- 1日(24時間)
- 保険料:
- 1日800円~
- 特徴:
- dポイントがたまる・つかえる
ドコモ ワンタイム保険はドコモが2011年10月から提供しており、1日自動車保険も同時に募集・販売が開始されました。かつてはドコモのiモードを契約している人限定の保険でしたが、2025年現在はドコモ契約者以外でも公式HPから加入できるようになりました。
また、保険の引受会社は東京海上であり、補償やロードサービス等は同社が担っています。それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社の短期自動車保険(1日自動車保険)と比較していきます。
補償内容・特約
この保険にはシンプルプラン・レギュラープラン・プレミアムプランの3つがあります。シンプルプランは自動車事故で他人を傷つけた場合の対人賠償、他人の物を壊した場合の対物賠償が無制限で補償されます。事故で自動車に乗っている人が死亡・ケガをした場合の搭乗者傷害特約・自損事故傷害特約も付いています。
さらにロードサービス(ロードアシスト)と事故現場アシストも付いています。事故・故障で走行不能となった場合には修理工場等まで自動車をレッカー搬送してくれます。軽度な故障・バッテリー上がり時には現場に来て応急対応もしてくれます。さらにガソリンが切れた時にガソリンを配達してくれ、電気自動車なら充電可能な場所までレッカー搬送してくれます。
レギュラープランだと事故時の車両補償が付いてきます。車同士の事故・動物との接触・飛来物によって自動車が損壊した場合に、修理費・車の買換え費用として300万円を限度に保険金が受け取れます。15万円の免責金額(自己負担額)があるため擦り傷程度だと保険金は出ません。
プレミアムプランだと車両補償が拡大され、自損事故で自動車が傷ついた場合にも300万円(免責金額15万円)まで補償されます。さらに弁護士費用等補償特約も付いてきます。もらい事故等で相手方に損害賠償請求をする場合には300万円まで補償され、対人事故における刑事事件の対応を依頼する場合には150万円まで補償されます。
保険料を他社と比較
この保険の保険料は選択したプランと被保険者の複数人設定によって異なります。保険料が最も安いシンプルプランの保険料は1日あたり800円で、レギュラープランの保険料は1日あたり1800円、プレミアムプランの保険料は1日あたり2600円となっています。
被保険者の複数人設定は自分以外の人も運転する場合に付ける設定で、最大3人まで自分以外の運転者を設定きます。シンプルプランなら追加で400円、レギュラープランなら追加で900円、プレミアムプランなら追加で1300円が必要になります。どのプランでも保険料が1.5倍になり、3人以内なら何人でも保険料の追加額は同じです。
次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社の短期自動車保険(1日だけ自動車保険)と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースとして統一して保険料を記載しました。
この保険の保険料を他社と比較すると、シンプルプランの保険料は他社と横並びのため保険料は高くも安くもありません。ただ、この保険には支払った保険料に対して2%分のdポイントが付くため、dポイントを加味すれば他社よりも保険料は安いと考えられます。とはいえ2回目以降の利用や12時間の利用(詳細は後述)なら他社の方が安いです。
スタンダードプランの保険料は一見すると他社よりも高めですが、あいおい・三井住友海上のスタンダードプランには車両補償がありません。車両補償が付いている保険の中ではPayPayほけんに次いで安く、同じく車両補償がある東京海上のスタンダードプランよりもdポイント分だけ安いです。プレミアムプランは保険料は平均的ですが、弁護士費用補償がある分だけ他社よりも保険料は割安とも考えられます。
メリット
この保険のメリットは、まずはレギュラープランに車両補償がある点が挙げられます。前述したように車両補償が付いている保険の中では、この保険の保険料は最安値圏にあります。さらにプレミアムプランに弁護士費用補償が付いているのもメリットです。もらい事故の場合は過失割合が10:0となるため、保険会社が示談交渉できません。加害者からの損害額・被害額の補償に納得できない場合、保険を使って弁護士に示談交渉を依頼できます。
これらのメリットは東京海上のちょいのり保険と共通ですが、ドコモなら保険料に対して2%のdポイントが貯まるというメリットもあります。車両補償が付いている保険の中では、ドコモならdポイントが付いている分だけ東京海上よりも安くなります。
また、保険の申込方法は公式HPの他にd払いアプリからも可能で、アプリ内の「保険」アイコンから1日自動車保険が申し込めます。dアカウントに個人情報があり支払いをd払いにすれば、面倒な個人情報の入力やクレジットカード情報の入力の手間が省けます。他社の多くの保険は保険料の支払いがクレジットカードのみのため、携帯料金と合算払いが可能なのも地味にメリットかもしれません。
ちなみに保険の申込はd払いアプリ・公式HPの他にドコモショップでも可能です。2010年から「ドコモでほけん相談」というサービスが開始しており、ドコモショップで1日自動車保険の相談・加入ができます。もしも高齢者で初めて利用するのが不安な人は、1回目だけドコモショップで相談してから加入して、2回目以降は自分だけで加入するというのも良いかもしれません。
デメリット・弱点・落とし穴
この保険のデメリットには、まずはシンプルプランの保険料が安くない点が挙げられます。前述したように保険料は他社と横並びの1日800円ですが、あいおい・三井住友海上なら2回目以降なら770円です。損保ジャパンなら24時間ではなく12時間での契約が可能で650円です。dポイントが2%付いて実質の保険料は784円と考えると、他社の方が保険料が安いです。
補償面でいうとレギュラープランの車両補償の対象となる事故が限定されている点に注意が必要です。保険料は車両補償ありの保険の中では安いのですが、補償される事故が自動車同士の衝突・動物との接触・飛来物による損壊に限定されています。それ以外の自損事故や自転車との衝突で自動車が損壊しても補償されません。保険金には自己負担額(免責金額)の15万円がある点も忘れずにおきたいところです。
さらに初めての加入で利用開始日が登録日から7日以内の場合には、レギュラープラン・プレミアムプランに加入できないのもデメリットです。登録から1週間以内の利用ならシンプルプランに加入せざるを得ず、レギュラー・プレミアムプランなら利用日の8日前に登録する必要があります。東京海上のちょいのり保険ならLINEで申し込めば、初回で利用日から7日以内でもレギュラー・プレミアムプランに加入できます。
また、PCからの保険の申し込みでもdアカウントが必要で、dアカウントが無いと保険に加入できません。ドコモ以外の他キャリアの人も加入できますが、まずはdアカウントの作成が必要です。dポイントが目玉のため多くの人には無関係でしょうが。。。
評判・苦情・口コミ
ドコモのワンタイム自動車保険を提供しているドコモの2024年度の売上高は約6兆円でした。その中で保険を含む金融・決済サービスの取扱高は年々増加していますが、通信料と別に保険単体での数字は分かりません。この保険は実質は東京海上のちょいのり保険(ドコモは代理店)とすると、ちょいのり保険が2022年に累計申込数が1000万件を突破し右肩上がりで増加しているため、契約数からは評判は悪くないとも考えられます。
契約数でいうと保険比較サイトのライフィの「ドライバー保険・1日自動車保険人気ランキング2025」でも、ちょいのり保険は4社中で1位でした。あいおいニッセイ・三井住友海上・損保ジャパンを抑えての1位のため、ドコモでも一定の人気があるのは間違いないでしょう。
ドライバー保険(1日自動車保険)ではなく、スタンダードな自動車保険が対象ですが、オリコンの自動車保険 総合ランキング2025(代理店型)では東京海上は3位に入っていました。項目別のランキングでは、事故対応・調査認定結果・受取額と支払いスピード・ロードサービスで3位でした。この保険の補償・顧客対応は東京海上となるため、1日自動車保険でも同様の良い対応が期待できます。
個別の口コミではポジティブな意見がある一方で、「事故後の経過報告が無く、こちらから連絡しても進展なしとの受け答えのみだった」「担当者とはチャットでのやりとりのみで人間味が無い」「保険料が高い」「担当者が変わって連絡が取れなかった」等の意見がありました。個別の意見はあれど、総合的に見れば顧客満足度が高いのは間違いありません。
以上のデータから考えると、ドコモのワンタイム自動車保険の評判は悪くはなさそうです。ドコモのワンタイム保険の評判については不透明な感が強いのですが、ベースとなっている保険の契約数や人気を考えると評判は悪くはないでしょう。オリコンの顧客満足度を見ても事故対応・ロードサービス等に評判面での不安は無く、ドコモの保険でも同様の良い対応が期待できるでしょう。
総合評価・おすすめか?
結論としては、ドコモのワンタイム自動車保険は悪くない保険です。車両補償が欲しい人で保険料も抑えたい人、その中でもdポイントを貯めている人に特にオススメできます。ドコモユーザーなら加入手続きが簡単に済むのもポイントでしょう。
その一方で他社の保険も検討したい人で、保険料の安さを重視するなら損保ジャパン・三井住友海上の自動車保険を検討した方が良いでしょう。今後も継続的に利用する人なら、PayPayポイントが貯まるPayPayほけんの「あんしんドライブ」あたりも検討しても良いかもしれません。