セブンイレブン1DAY自動車保険を比較・評価
- オススメ度:
- 保険会社:
- セブンイレブン(三井住友海上)
- 名称:
- 1DAY保険
- 補償内容:
- 自動車事故
- 補償期間:
- 24時間
- 保険料:
- 800円~
- 特徴:
- 事前申込みをしてセブンへGO!
セブンイレブンは三井住友海上の「1DAY(ワンデイ)保険」を、2015年9月から販売しています。セブンイレブン店内のマルチコピー機から申し込める他、事前申し込みをすればセブンで保険料を支払うだけで保険の申し込みが完了します。
また、保険の引受会社は三井住友海上のため、補償やロードサービス等は同社が担っています。それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社の短期自動車保険(1日自動車保険)と比較していきます。
補償内容・特約
この保険にはエコノミープラン・スタンダードプラン・ワイドプランの3つがあります。エコノミープランには対人賠償責任保険・対物賠償責任保険・対物超過修理費特約・搭乗者傷害特約・自損事故傷害特約が付いています。これらの保険・特約により自動車事故で他人をケガや死亡させた時や、他人の車や建築物を壊した時に金額が無制限で補償されます。ただし、対物賠償には5万円の免責金額(自己負担額)が付いています。
借りた車に乗車中に自分・同乗者が死亡・ケガをした時にも保険金が受け取れます。死亡時には最高1000万円、自損事故なら最高1500万円の保険金が受け取れます。死亡に至らない後遺障害となった場合にも、障害の程度に応じて40~2000万円が受け取れます。骨折等のケガで入院・通院となっても治療日数に応じて保険金が受け取れます。
さらに緊急時サービス費用保険(おクルマQQ隊)も付いており、借りた自動車が事故・故障で走行不能となった場合には、応急処置費用の補償や修理工場等までのレッカー搬送してくれます。車がレッカー移動された場合には、同乗者全員分の移動費用(1人2万円まで)と宿泊費用(1人1.5万円まで)も補償されます。バッテリー上がり・ガソリン切れ等なら現場まで駆けつけて応急処置もしてくれます。
スタンダードプランもエコノミープランと基本的な補償内容は同じですが、対物賠償の自己負担額5万円がありません。プレミアムプランだとスタンダードプランの補償に車両復旧費用保険が付いています。事故で自動車が損壊した場合に、修理費・車の買換え費用として300万円を限度に保険金が受け取れます。15万円の免責金額(自己負担額)があるため、15万円以内の修理費なら保険金は受け取れません。15万円以上の修理費でも15万円は自分で支払うことになります。
保険料を他社と比較
この保険の保険料は選択したプラン・初回か2回目以降かによって異なります。エコノミープランの保険料は24時間で800円ですが、2回目以降は770円になります。スタンダードプランの保険料も1000円から960円、ワイドプランの保険料も2500円から2400円に2回目以降は割引されます。
さらに運転者が自分以外にもいる場合には指定被保険者を追加でき、追加すると保険料が上昇します。最大3名まで指定でき、人数に関わらず保険料が1.4倍になります。2回目以降の利用なら割引された保険料から約1.4倍になります。
次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社の短期自動車保険(1日だけ自動車保険)と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースとして統一して保険料を記載しました。
この保険のエコノミープランの保険料は他社と横並びですが、2回目以降の利用なら保険料は770円になり最安値となります。ただ、対物賠償に5万円の自己負担額5万円があります。スタンダードプランも他社より保険料が安く見えますが、他社と異なり車両補償がありません。プレミアムプランも保険料は100円ほど安いのですが、他社にある弁護士費用補償や代車費用補償がありません。
メリット
この保険のメリットは、まずは2回目以降は割引がある点が挙げられます。1回だけではなく今後も複数回の利用が見込めるなら、保険料面は他社よりも確実に得です。さらに指定被保険者の追加でも他社は保険料は1.5倍になりますが、この保険では保険料が1.4倍になるため他社よりも上げ幅が小さいです。
2回目以降の保険料については、セブンイレブンではなく三井住友海上の公式HPで申し込んだ場合も同様です。しかし、セブンイレブンで申し込めば保険料をnanacoで支払える点で異なります。保険料の支払い時にnanacoポイントは付きませんが、nanacoはセブンカードでチャージした段階で200円で1ポイントが貯まります。そのためnanacoで保険料を支払えばポイントが貯まるともいえます。
また、手続き面でも三井住友とは異なります。スマホ・PCで事前申込みをしておくと、保険料をセブンイレブンで支払うだけで契約が完結します。面倒なクレジットカードの登録等は不要です。さらにセブンイレブンのマルチコピー機でも手続きが可能で、スマホ・PCに自信の無い高齢者であっても手続きができます。
ちなみにロードサービスは三井住友海上が提供していますが、2025年1月1日からサービス内容が改定されました。レッカー牽引サービスは同社のおクルマQQ隊というサービスを使えば、事故現場から修理工場まで無制限でレッカー移動してくれます。さらに電気自動車が電欠した場合の給電業者の作業費5万円の補償、キー紛失となった場合の業者の作業費も保障の対象となりました。
デメリット・弱点・落とし穴
この保険のデメリットには、まずはエコノミープランの対物賠償保険に5万円の自己負担額がある点が挙げられます。。他社の多くの保険は事故で対物賠償となっても自己負担は0円です。他社よりも30円ほど保険料で節約できても、事故時には他社には無い5万円を自己負担するとなると元も子もありません。
利用時間が12時間なら損保ジャパンの方が保険料が安い点も見逃せません。損保ジャパンの乗るピタ!なら12時間利用で保険料は650円で、この保険の770円より保険料が安いです。それも1回目の利用から650円で、対物賠償の自己負担額5万円もありません。
さらに初めての加入で利用開始日が登録日から7日以内の場合は、プレミアムプランに加入できない点に注意が必要です。プレミアムプランに加入するには利用開始の8日前に登録する必要があります。その点、東京海上ならLINEで申し込めば直前でもプレミアムプランに加入できます。
ちなみに人によってはセブンイレブンで保険料を支払うのもデメリットかもしれません。他社の多くの保険はクレジットカード払いか携帯料金合算払いが可能なため、自宅にいながら保険料支払いまで完了します。nanacoのポイントは貯まりませんが、三井住友海上の1DAY保険なら三井住友カードで支払えばポイントも貯まります。
評判・苦情・口コミ
セブンイレブン1DAY自動車保険の保険代理店であるセブンドリーム・ドットコムは、2024年の取扱高が2249億円でした。この中には保険以外のチケット事業も含まれており保険単体の数字は不明です。ただ、三井住友海上の1DAY保険の契約数でいうと、2022年に累計申込数が1000万件を超えました。その意味ではセブンイレブンでの販売も相応にあると予想されるため、契約数からすると評判は悪くありません。
その一方で保険比較サイトのライフィの申込数ランキングでは、三井住友海上の1DAY保険は4位でした。東京海上(1位)・あいおいニッセイ(2位)・損保ジャパン(3位)よりも順位が下でした。1日自動車保険全体が伸びているだけで、この保険にだけ人気があるかは疑わしい面があります。
また、ドライバー保険(1日自動車保険)ではなくスタンダードな自動車保険が対象ですが、オリコンの自動車保険 総合ランキング2025 代理店型では三井住友海上は4位でした。項目別のランキングでは保険料で3位に入っていましたが、その他の項目は軒並み4~5位でした。1DAY自動車保険でも事故・ロードサービスでは同様の対応と考えると若干の不安はあります。
個別の口コミではポジティブな意見がある一方で、「事故担当者が見当違いのことを言ったので変えてもらった」「自損事故の担当者の態度や話し方が無礼だった」「もう少し親身になって対応してほしい」「事故の相手は保険会社にすぐ電話が繋がったのに、こちらは現場検証の最後にようやく繋がった」「事故後の手続きが分かりにくかった」等の意見がありました。顧客満足度が4位とはいえ担当者によって当たり・ハズレがありそうです。
以上のデータから考えると、セブンイレブン1DAY保険の評判は微妙なところです。契約数は堅調ではありますが、セブンイレブン経由とは限らず1DAY保険自体の保険比較サイトでの順位も振るいません。顧客満足度でも事故対応やロードサービスの満足度が高くはないため評判は悪くはないでしょうが不安はあります。
総合評価・おすすめか?
結論としては、セブンイレブン1DAY保険は微妙な保険です。保険料面でメリットはありますが、デメリットや注意点も散見されるからです。保険料の安さを追求するなら、12時間利用で最安値になる損保ジャパンを検討しても良いかもしれません。
その他に他社の保険も検討したい人で、バランスの良さなら東京海上のちょいのり保険が候補になります。また、今後も継続的に利用する予定の人なら、dポイントが貯まるドコモの1日自動車保険や、PayPayポイントが貯まるPayPayほけんの「あんしんドライブ」あたりも検討しても良いかもしれません。