スポーツ安全保険を比較・評価

スポーツ安全協会 スポーツ安全保険
オススメ度:
3
保険会社:
スポーツ安全協会(東京海上)
名称:
スポーツ安全保険
補償内容:
熱中症及び一般的なケガ
補償期間:
1年間~
保険料:
800円~
特徴:
団体活動のための補償制度

スポーツ安全保険は、公益財団法人 スポーツ安全協会が募集している保険です。スポーツ安全協会はスポーツの普及・スポーツの事故防止等を目的として、1970年に設立されました。かつては文部科学省のスポーツ青少年局スポーツ・青少年企画課所管でした。

スポーツ安全保険は複数の保険会社が共同でリスクを負う共同保険で、どの損害保険会社のHPのリンクから申し込んでも同じスポーツ安全保険に加入することになります。また、幹事保険会社は東京海上のため、実際の事務作業は同社が担っています。それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社の熱中症保険と比較していきます。

補償内容

この保険は基本的に団体活動中のケガ(熱中症を含む)を補償する保険で、加入対象者の年齢によって加入できるプランが異なります。加入するのが中学生以下の場合、A1プラン・AWプラン・Dプランから選択できます。A1プランはスポーツ活動中の他、文化活動・ボランティア活動・地域活動中にケガをして死亡・後遺障害・入院・通院すると保険金が受け取れます。これらの活動中に他人にケガをさせたり他人の物を壊した場合にも賠償額が補償されます。

AWプランも基本的にA1プランと補償内容は同じですが、自主練習などの個人活動中のケガも補償されます。ただ、ケガで受け取れる保険金額は団体活動中と比べて大幅に減額されています。DプランはA1プランでは補償されない危険度が高いスポーツ中のケガが補償されます。具体的には山岳登坂・アメフト・ボブスレー・スカイダイビング等が該当し、保険料は高くなり保険金額はA1プランから大幅に減額されます。

スポーツ安全保険の各プランと保障内容(出典:スポーツ安全保険のあらまし 令和8年度版(2026年度版))

高校生以上の大人が加入する場合、C・B・CW・CB・A2・Dプランから選択できます。64歳以下でスポーツ活動中のケガを補償するのはCプランで、65歳以上ならBプランとなります。個人活動中も補償対象にするならCW・CBプランにする必要があります。

Dプランは既述の通り危険度の高いスポーツ中のケガが補償されます。A2プランはスポーツ活動中は補償対象外で、文化活動・ボランティア活動・地域活動中、さらに準備・片付け・応援・団体員の送迎が補償の対象です。子供の試合で応援中に熱中症で入院した場合や、子供達を引率中に子供を守るために転倒・負傷した場合等に補償されます。

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保険料を他社と比較

この保険料は加入区分(プラン)によって異なります。最も安いのは中学生以下のみ加入できるA1プランと、高校生以上の文化活動等のみ補償するA2プランの年間800円です。その逆に危険度の高いDプランの保険料は、年間11000円(月額換算で916円)と他プランよりも圧倒的に高くなっています。

スポーツ安全保険の各プランと保障内容(出典:スポーツ安全保険のあらまし 令和8年度版(2026年度版))

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社の熱中症保険と一覧表で比較しました。保険期間は1日・3日・7日・1ヶ月の場合の金額を記載し、プランが選べる場合には基本的に最も安いプランの保険料で比較しました。

熱中症保険の保険料の比較一覧表(楽天少短・PayPayほけん・ドコモ・PayPay保険・ドコモ・Tokio Marine X少短・第一スマート少短・ニッセイプラス少短・富士少短・スポーツ安全協会・損保ジャパン)※各社の公式HPを元に当社が独自に作成

この保険の保険料を他社と比較しましたが、AWプランだと差額は数十円だけで大きな差はありません。A1プランで考えると、保険料は月額66円のため最安値となります。ただ、それでも他社との差額は100~140円程度のため決定的な差とはいえません。

その一方でDプランだと保険料は月額916円のため上図の保険の中では最高値になります。ただ、他社の保険と異なり熱中症だけではなくケガも補償するため、保険料が高いのは当然ともいえます。保険料以外にメリットがあるのか続けて記述していきます。

メリット

この保険のメリットは、まずは熱中症だけではなくスポーツ中のケガ全般が補償される点が挙げられます。他社の多くの熱中症保険は熱中症のみが補償の対象で、熱中症のピークである7~9月が過ぎると保険が消滅し、翌年に再加入する必要があります。この保険はケガ全般も補償するため通年で加入しても意味があり、毎年のように加入し直す手間もありません。

AW・BW・CWプランなら団体活動中だけではなく個人活動中にも補償されるため、自主練の他、子供が友達と遊んでいて熱中症になった場合でも補償されます。さらにA2プランなら、文化活動・ボランティア活動・地域活動だけが補償されるため、文科系の部活や町内会のイベントで熱中症になっても安心です。子供の試合を応援だけする両親もA2プランに加入する意味があります。

さらに、対人・対物賠償で1事故につき5億円まで補償される賠償責任保険が付いているのも見逃せません。スポーツ中に他人にケガを追わせた場合等に、相手方への損害賠償の賠償金が補償されます。サッカー中にヘディングで相手の歯を折った、野球中にデッドボールで相手方の指を骨折させた場合等が考えられます。

スポーツ安全保険の賠償責任保険の保障内容(出典:スポーツ安全協会公式HP「加入区分、掛金、補償額」)

ちなみに、この保険の加入者(加入団体)は専用Webサイト「スポあんネット」が利用できます。加入手続き・履歴管理・加入者の名簿作成・事故通知までスポあんネットで可能です。同ネットで事故通知をすると、事故に遭った人宛に保険金請求書が届き、それを返送することで保険金が受け取れます。

デメリット・弱点・落とし穴

この保険のデメリットは、まずは団体活動をする4人以上で加入する必要がある点が挙げられます。ワイドコースでは個人的な活動も補償の対象となりますが、あくまで団体活動中のケガを補償する保険だからです。はじめての場合には団体の登録から必要となる手間もあります。

保険料(掛金)については、コンビニでの払い込みかペイジーという点もデメリットです。払い込みが可能なコンビニはセブン・ローソン・ファミマ・ミニストップ・デイリーストア・セイコーマートと揃っていますが、他社のようにクレジットカード・口座振替はできません。1回の支払い毎にシステム利用料として140万円が徴収されるのも頂けません。他社の熱中症保険ではd払い・PayPay等で保険料が支払え、ポイントで保険料を支払うことも可能です。

スポーツ安全保険の保険料の支払方法(出典:スポーツ安全協会公式HP「スポあんネット」)

補償面では熱中症については物足りなさがあります。他社の熱中症保険は熱中症で点滴治療等をする5000円の治療保険金、入院すると1万円の入院保険金が受け取れる保険が主です。この保険では通院で500~2000円、入院でも1000~5000円と金額は小さめです。さらに保険金の条件が何らかの活動中のため、屋外ではなく自宅で熱中症になると補償の対象外となる可能性が高いです。

各プランを個別に見ていくと、CWとCBプランには保険料面で割高感もあります。個人活動中のケガについては、死亡保険金100万円、入院保険金1000円、通院保険金500円まで減額されるからです。賠償責任保険の上限額も500万円まで減額されるため、他人にケガをさせた場合の補償額としては物足りません。

また、A2プランについては自動車での送迎中の事故は補償の対象外である点に注意が必要です。このプランで補償されるのは、あくまで子供の試合の応援中に熱中症になったり、用具の準備・片付け中にケガを負わせた場合に限られます。子供達の送迎についても徒歩や電車移動中でのケガに限られ、自動車での送迎中のケガはスポーツ安全保険ではなく自動車保険の出番となります。

ちなみに保険期間が1年という点もデメリットかもしれません。他社の保険は1日単位・1ヶ月単位で加入できる保険が大半です。この保険は1年契約となるため、途中で加入した団体を退団して保険を解約したとしても、支払った保険料は戻ってきません。

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評判・苦情・口コミ

スポーツ安全協会の令和6年度(2024年度)の事業報告書によると、スポーツ安全保険の加入者数は前年度の757万人から774万人になり17万人増でした。その中でも中学生以下のみ加入できるA1プランの加入者数は442万人で前年度から16万人増で、加入者数の増加を牽引していました。少子化の中での大幅増のため、新契約数からすると評判は相当良いと考えられます。

スポーツ安全保険の加入者数と内訳(出典:スポーツ安全協会「令和6年度 事業報告書」)

その他に、保険市場・価格.com等の保険比較サイトで申し込み数・資料請求ランキングを確認したいところですが、熱中症保険は申し込み件数が少ないためかランキングが存在しません。オリコンの顧客満足度ランキングでも、同様に熱中症保険のランキングはありません。

以上のデータから考えると、スポーツ安全保険の評判は良さそうです。ただ、あくまで加入件数のみでの判断のため、顧客対応等の評判が良いとは限りません。とはいえ事務作業を行うのは幹事保険会社の東京海上で、同社は最大手の損害保険会社です。そのため顧客対応等についても一定の信頼感はあり、過度に評判を気にする必要はないでしょう。

総合評価・おすすめか?

結論としては、スポーツ安全保険は悪くない保険です。熱中症の補償には物足りなさがありますが、それでも総合的に考えれば十分に加入する意味がある保険です。加入者数が伸びているのも、その証左といえるのではないでしょうか。

他社の熱中症も検討したい人は、PayPayほけんやドコモの熱中症保険を検討すると良いでしょう。また、熱中症だけではなくインフルエンザにも備えたい人は、ニッセイプラス少短の熱中症インフルエンザ保険も候補になります。