Tokio Marine X少短の熱中症保険を比較・評価

Tokio Marine X少額短期保険
オススメ度:
2
保険会社:
Tokio Marine X少額短期保険
名称:
熱中症保険
補償内容:
熱中症
補償期間:
1日~
保険料:
80円~
特徴:
熱中症による救急搬送・治療・入院をサポート

Tokio Marine X少額短期保険は東京海上日動の子会社で、少額短期保険を募集・販売するために2022年2月に設立されました。Tokio Marine X少短はドコモが販売している「ドコモの熱中症お見舞金保険」の引受保険会社ですが、ドコモではなく同社のHPからも熱中症保険に加入できます。

両者の熱中症保険は基本的に保障内容は同じですが、申し込み方法・ポイント等で違いがあります。それでは以下で保障内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社の熱中症保険と比較していきます。

保障内容

この保険は18~99歳までの人が契約でき、被保険者(保障の対象となる人)は0~99歳までの人となっています。未成年を被保険者にする場合には、父母が契約する必要があります。保険期間(保障される期間)は1日~210日の範囲内で選択できますが、4月16日から11月15日までである必要があります。

保険に加入すると熱中症で点滴治療等を受ける治療保険金、1泊2日以上の入院をすると入院保険金、救急搬送されると救急搬送見舞金が受け取れます。あくまで熱中症のみが保障対象のため、熱中症以外で点滴治療・入院・救急搬送されても保険金は受け取れません。

また、これらの保険金額は選択したプランによって異なり、プランには「おてがるプラン・基本プラン・しっかりプラン」の3つがあります。おてがるプランの保険料が最も安く、しっかりプランの保険料が最も高いです。中間の基本プランは入院保険金が3万円のため、入院給付金が1万円の医療保険で3日入院したのと同じです。熱中症で軽症~中等症で入院した場合の平均入院日数は1~3日程度のため、最も無難なプランといえるかもしれません。

熱中症保険の保障内容・保険料と昨年の保障内容(出典:Tokio Marine X少額短期保険公式HP「熱中症保険」)

ちなみに2025年夏に販売した基本プランは、入院保険金は2026年と同じですが、救急搬送見舞金と入院保険金の金額が異なります。入院保険金を削って、より救急搬送見舞金の保障を手厚くしています。今後も保障内容が加入年によって異なる可能性があります。

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保険料を他社と比較

Tokio Marine X少短の熱中症保険の保険料は、選択したプランと保険期間によって異なります。最も安いおてがるプランだと1日あたり80円、基本プランだと1日あたり100円、しっかりプランだと1日140円です。特に熱中症が懸念される7~9月までの3ヶ月間だけ加入するとしても、お手軽プランで600円、しっかりプランで990円のため保険料は1000円を切ります。

ドコモの熱中症お見舞金保険の保険料一覧(出典:NTTドコモ公式HP「ドコモの熱中症お見舞金保険」)

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社の熱中症保険と一覧表で比較しました。保険期間は1日・3日・7日・1ヶ月の場合の金額を記載し、プランが選べる場合には基本的に最も安いプランの保険料で比較しました。

熱中症保険の保険料の比較一覧表(楽天少短・PayPayほけん・ドコモ・PayPay保険・ドコモ・Tokio Marine X少短・第一スマート少短・ニッセイプラス少短・富士少短・スポーツ安全協会・損保ジャパン)※各社の公式HPを元に当社が独自に作成

この保険の保険料を他社と比較しましたが、差額は数十円だけで大きな差はありません。一応、保険期間が1~7日なら上図で最安値ですが、それでも差は20円です。月額では他社よりも高いのですが、最安値の保険との差額は僅か30円です。保険料面では保険選びの決定打にはならないため、保険料以外にメリットがあるのか続けて記述していきます。

メリット

この保険のメリットは、まずは救急搬送見舞金がある点が挙げられます。PayPayほけん・楽天少短・第一スマート少短等の熱中症保険では救急搬送の保障はありません。熱中症での救急搬送数は2008年には2.3万人でしたが、年々増加し2025年には10万人を超えました。そのため熱中症の保障としては欠かせない存在になりつつあります。

2008~2025年の救急搬送人員と選定療養費について(出典:Tokio Marine X少額短期保険公式HP「熱中症保険」)

さらに救急車を呼んだ場合、救急車の利用自体は無料ですが、時間帯や病院によっては選定療養費という費用を支払う必要があります。紹介状なしで大病院に搬送された場合等が該当し、費用は最低でも7700円以上がかかります。その費用に救急搬送見舞金は充てられる他、救急車に同乗できる親族は基本的に1名のため、父母のどちらかが病院までタクシーで向かった場合の交通費等にも充てられます。

また、午前9時までの申し込みなら当日加入できる点もメリットです。イベント・試合当日に気温が高く熱中症が心配になった場合でも、保険の加入に間に合います。当日加入でも午前10時から保障が開始されるため、暑さのピークの時間帯が保障されます。

ちなみにTokio Marine X少短には熱中症以外にインフルエンザ保険も販売しています。インフルエンザになり投薬治療や入院等をすると保険金が受け取れます。熱中症のシーズンが終了した後には、同社のインフルエンザ保険に加入すれば高齢者・子供がいる人には安心感があります。

デメリット・弱点・落とし穴

この保険のデメリットは、まずは加入手続きが他社よりも面倒という点が挙げられます。ドコモ・PayPay・楽天少短の熱中症保険は既に個人情報・支払方法が登録されているため、プランを選択して保険期間等を選べば加入手続きは完了します。それに対して、この保険はメールアドレスの登録・個人情報の入力・クレジットカードの登録という手間がかかります。ローソンでも加入できますが、基本的に同じ手間を要します。

さらに保障面では各保険金が受け取れるのは、保険期間内で1回限りという点にも注意が必要です。保険期間を1日にしても210日にしても保険金が受け取れるのは1回限りです。例えば90日で契約で7月と9月に1回ずつ熱中症になったとしても、保険金が受け取れるのは初回の7月の熱中症時の1回だけです。これを回避するには短いスパンで保険に再加入する必要があります。

Tokio Marine X少短の熱中症保険の加入方法(出典:Tokio Marine X少額短期保険公式HP「熱中症保険」)

保険料面については、まったく同じ保障であるドコモの熱中症保険と異なり、何のポイントが付かないのもデメリットです。ドコモでは保険料に対して最大3%分のdポイントが付きます。他社でもPayPayほけんは保険料に1%分ポイント、楽天少短は最大2.5%分のポイントが貯まります。前述の保険料比較では同じ金額ですが、厳密にはポイントの分だけ保険料は割高ともいえます。

ちなみにTokio Marine X少額短期保険は少額短期保険業者のため、保険会社と異なり契約者保護機構に加入していません。そのため経営破綻すると供託金を契約者等で分配するだけで、保険金が受け取れない可能性もあります。同社は東京海上の子会社のため不安は極めて薄いのですが、一応は経営破綻の不安が無いか注視する必要があります。

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評判・苦情・口コミ

この保険を販売しているTokio Marine X少額短期保険の2025年の決算資料を見ると、全ての保険を合算した年間の新規契約数は約25万件でした。しかし、その中の大半が火災保険(24万件)で、熱中症保険を含む他の保険の新契約数は僅か6029件でした。PayPayほけんの熱中症保険の年間の新契約数が15万件であるため、この保険は契約数から考えると評判は良くありません。

また、Tokio Marine X少短の業績を見ると、正味収入保険料は前年度の645万円から1745万円に増加していますが、経常利益・純利益は2022年度からマイナスが続いています。設立したのが2022年で本格的な営業開始が2023年である点を考慮すれば、まだまだ歴史は浅く止むを得ない感はあります。

Tokio Marine X少短の業績(出典:Tokio Marine X少短ディスクロージャー誌「Tokio Marine X少額短期の現状2025」)

ただ、そのような状況でも保険会社の健全性(保険金の支払能力)を示すソルベンシー・マージン比率は2617%と十分な数字があります。やはり親会社である東京海上のバックアップがあり、これから赤字が当面続いたとしても支援があると予想されるため一定の信頼感があります。

その他に、保険市場・価格.com等の保険比較サイトで申し込み数・資料請求ランキングを確認したいところですが、熱中症保険は申し込み件数が少ないためかランキングが存在しません。オリコンの顧客満足度ランキングでも、同様に熱中症保険のランキングはありません。

以上のデータから考えると、Tokio Marine X少短の熱中症保険の評判は良くはなそうです。ただ、あくまで加入件数のみでの判断で、顧客対応等の評判が悪いとは限りません。また、単に知名度が低く人々に認知されていないだけの可能性もあるため、さほど評判は気にしなくても良いかもしれません。

総合評価・おすすめか?

結論としては、Tokio Marine X少短の熱中症保険は微妙な保険です。まったく同じ保障内容であるドコモの保険の方が、加入時の手間も少なくポイントがある分だけ得だからです。1度加入してしまえば手続きの手間は軽減されますが、翌年以降も継続的に契約するならポイントは無視できません。

他社の熱中症も検討したい人は、PayPayほけんやドコモの熱中症保険を検討すると良いでしょう。熱中症だけではなくインフルエンザにも備えたい人は、ニッセイプラス少短の熱中症インフルエンザ保険も候補になります。