住友生命 こどもすくすく保険を比較・評価

スミセイの学資積立保険 子供すくすく保険
オススメ度:
1
保険会社:
住友生命
名称:
こどもすくすく保険
加入年齢:
0~9歳
支払開始:
12歳
返戻率:
101.7%
特徴:
12歳・15歳・18歳の満期祝金

こどもすくすく保険は住友生命の学資保険の1つです。この保険の他に「たのしみキャンバス」等の学資保険もあります。たのしみキャンバスとの違いは学資金の受け取り方にあり、こどもすくすく保険は大学の学費だけでなく中高の入学時への備えにも対応しています。

それでは以下で保障内容・返戻率・評判等を解説し、他社の学資保険・こども保険と比較して評価していきます。

保障内容

こどもすくすく保険は18歳満期タイプと22歳満期タイプがあり、どちらにするかで保険料払込期間や学資祝金・満期祝金の受け取り時期が異なります。18歳満期タイプの場合、子供が12歳または15歳になるまで保険料を支払って、学資祝金は中学入学時(12歳)・高校入学時(15歳)・大学入学時(18歳)の計3回受け取れます。基本保険金額を100万円に設定すると、中高進学時の祝金は10%分の10万円で大学進学時の祝金は100%分の100万円になります。

こどもすくすく保険の仕組み(出典:スミセイの学資保険「こどもすくすくほけん」契約概要/注意喚起情報兼商品パンフレット2024年4月版)

22歳満期タイプにすると、子供が12歳または15歳になるまで保険料を支払って、学資祝金は子供が12歳・15歳・18歳・22歳時の計4回受け取れます。12歳・15歳時は基本保険金の10%分、18歳時は基本保険金額の30%、22歳時には基本保険金額の100%分の祝金が受け取れます。

また、保険の契約者である親が保険期間中に亡くなったり高度障害になった場合には、それ以後の保険料の支払いが免除されます。保険料の支払いが免除されても、契約時に定めた学資祝金・満期祝金は受け取れます。親ではなく被保険者である子供が保険期間中に亡くなった場合には、それまでに支払った保険料から受け取った祝金を差し引いた額の死亡給付金が受け取れます。

子供の死亡保障以外の保障は特約で備えられます。主な特約にはこども総合医療特約・こども入院保障充実特約等があります。こども総合医療特約は病気や怪我で子供が入院・手術をした時に給付金が受け取れます。こども入院保障充実特約は子供が入院した時に、まとまった金額の一時金が受け取れます。これらの特約を付加すると特約分の保険料を支払う必要があるため返戻率が下がります。

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保険料・返戻率を比較

この保険は18歳満期タイプ・保険料払込期間12歳まで・基本保険金100万円で子供0歳時に加入すると、保険料は月額8192円です。12年間で支払う保険料は合計117万円で、祝金を合計120万円受け取るため返戻率は101.7%となります。2014年頃までは返戻率は105%程度でしたが、2020年頃から2026年まで101%台となっています。

こどもすくすく保険の保険料例(出典:スミセイの学資保険「こどもすくすくほけん」契約概要/注意喚起情報兼商品パンフレット2024年4月版)

次に返戻率は他社より高いのか低いのか、下図で他社の学資保険と一覧表で比較しました。子供が0歳の時に契約したと仮定して、保険料の払込期間を10年・15年・18年・22年の場合に分けて比較しました。

学資保険・こども保険の返戻率・苦情率の比較表(日本生命・住友生命・ジブラルタ生命・ソニー生命・明治安田生命・JA共済・富国生命・第一生命・アフラック・かんぽ生命・太陽生命・SOMPOひまわり生命・朝日生命・東京海上日動あんしん生命・フコクしんらい生命・三井住友海上あいおい生命)※各社の公式HPを元に当社が独自に作成

この保険の返戻率は便宜上10年で比較していますが、他社の15年の返戻率と比較しても決して高くはありません。同じ住友生命でも「たのしみキャンバス」の方が返戻率が高いです。さらにソニー生命・明治安田生命・JA共済と比べると返戻率で10%近い差があります。返戻率では他社よりも特別に優れていませんが、その他にメリットがあるのか続けて記述していきます。

メリット

この保険のメリットは、まずは中高大の3回に学資金が集中している点が挙げられます。他社の多くの学資保険は小中高大の4回だったり、大学4年間に学資金を振り分けています。この保険は意外と少ない中学・高校・大学の進学時に学資金が受け取れる保険です。

さらに中高で受け取る祝金が満期祝金の10%で他社の20%よりも低い点も見逃せません。中高の祝金が抑えられている分だけ大学の学費に学資金が振り分けられています。私立中学でない限り中学進学時の費用は制服・ジャージ等の学校指定品の購入だけで済みます。高校の入学時も学校指定品等の購入は必要ですが、授業料無償化により負担は相当に軽いです。そのため費用が最も膨らむ大学進学時に金額面で集中しているのは理に適っています。

ちなみに、こども総合医療特約・こども入院保障充実特約が付加できるのもメリットでしょう。多くの自治体で子供の医療費の無料化が実施されていますが、自治体によって差があります。未就学児までというケースや、中学生までというケースもあります。居住地によっては検討する価値がある特約です。

こども総合医療特約の保障内容(出典:住友生命公式HP「救Q隊GO[ジーオー]」)

こども総合医療特約の保障内容は、子供がケガ・病気で入院した場合に入院日数に応じて入院給付金が受け取れる他、手術や放射線治療をしても給付金が受け取れます。こども入院保障充実特約だと、子供が病気・ケガで1日以上入院した時だけ入院給付金が受け取れます。後者であれば特約分の保険料も軽く済みます。

デメリット・弱点・落とし穴

この保険のデメリットは、まずは加入するのに手間がかかる点が挙げられます。加入するには住友生命の職員か代理店と対面で手続きするか、書類請求して手続きする必要があります。対面での契約ならタブレット等で入力できるかもしれませんが、対面するための時間と場所の調整が必要で手間です。書類となれば記入する手間と誤字脱字の再送の可能性があります。太陽生命の学資保険ならインターネットで契約が完結します。

前述したように返戻率が低いのもデメリットです。同じ住友生命の学資保険と比較しても返戻率は低い方で、他社と比較すると10%近い差があります。保険金額300万円なら30万円近い差のため、学資祝金が3回というレアケースなだけで看過できる差ではありません。メリットで既述したこども総合医療特約等を付けると一段と返戻率は悪化します。

そもそも返戻率を犠牲にしてまで医療特約を付ける必要性は高くはありません。自治体によって子供の医療費が無料なのに加えて、子供は大抵の病気で大人よりも入院日数が明らかに短いからです。厚労省「令和5年度(2023)患者調査」によると、35~64歳の大人が治療するのに20日の入院が必要な病気でも、0~14歳の子供なら一週間の入院で済みます。

傷病別の年齢階級別の平均入院日数(出典:厚生労働省「令和5年度(2023)患者調査」)

病気ではなく部活等でのケガの心配はありますが、骨折で入院しても0~14歳の子供なら3日で退院できます。それでも心配なら中学入学時にでも月額で数百円のケガの保険に加入すれば良いでしょう。最近ではクラブチーム等ではスポーツ保険の加入が必須となっているケースが多いです。

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評判・苦情

住友生命の決算資料によると、2024年度の個人向け保険の新契約数は71.5万件で、前年度の71.9万件から0.5%減でした。その中で、こどもすくすく保険の新契約数は僅か3000件で、前年度の3000件から横ばいでした。そのため契約数から考えると評判は少し悪いといえます。

ただ、契約数でいうと保険市場の「2026年1月版 学資保険人気ランキング(資料請求数)」では、こどもすくすく保険は5位でした。価格.comの「2026年2月更新 学資保険の人気ランキング(申込数)」でも3位で、保険代理店の資料請求・申込数からすると一定の人気があるようです。

保険市場の学資保険の資料請求ランキング2026(出典:保険市場公式HP「最新!2026年1月版 人気の学資保険ランキング) 価格.comの学資保険の申し込み数ランキング2026(出典:価格.com公式HP「学資保険 人気ランキング2026)

その一方でオリコンの「2026年学資保険(専門家評価)総合ランキング」という40人のFP(ファイナンシャルプランナー)が比較・評価したランキングでは、こどもすくすく保険は7位と下位に沈んでいました。実際の加入者ほど専門家からの評価は高くはないようです。

項目ごとのランキングでは返戻率部門で6位、受取方法・払込期間部門で8位、商品の独自性部門で5位でした。前述したように学資金の受け取りで多少の独自性があるため、商品の独自性では5位になっています。しかし、返戻率の低さは専門家も見抜いており、受取方法等もスムーズでない可能性がありそうです。

学資保険ランキング2026(出典:オリコン公式HP「2026年学資保険(専門家評価)総合ランキング」)

以上のデータから考えると、スミセイのこどもすくすく保険の評判は少し悪そうです。契約数が圧倒的に少なく、加入者からも専門家からの評価も高くはないからです。かろうじて保険代理店でのランキング(資料請求数・申し込み数)ではランクインしていますが、そちらも上位ではないため評判が良いという要素にはならないでしょう。

総合評価・おすすめか?

結論としては、こどもすくすく保険はイマイチな保険です。学資金の受け取り方等でメリットも無くはありませんが、他の面で他社よりも劣っているからです。保障内容・保険料(返戻率)の評価を覆すほどの評判の良さもありません。

この保険以外で他社の保険も検討したい人は、返戻率を重視するならソニー生命や明治安田生命の学資保険を検討すると良いでしょう。さらに高い返戻率を求めるなら、住友生命の外貨建て学資保険も候補に上がります。また、契約者(親)の年齢が高めなら、三大疾病で保険料が免除される第一生命「こども応援団」も検討の余地があります。