東京海上日動あんしん生命 こども保険を比較評価
- オススメ度:
- 保険会社:
- 東京海上日動あんしん生命
- 名称:
- こども保険
- 加入年齢:
- 0~9歳
- 支払開始:
- 6歳~
- 返戻率:
- 85.3%
- 特徴:
- 祝金と養育年金でお子さまの成長を守る
東京海上日動あんしん生命のこども保険は、10年以上前から返戻率が100%を下回っており、2026年現在も100%を下回っています。そのため学費を貯めるには貯金よりも非効率ですが、その分だけ契約者である親が死亡時の保障が手厚くなっています。
それでは以下で保障内容・返戻率・評判等を解説し、他社の学資保険・こども保険と比較して評価していきます。
保障内容
この保険は、祝金・災害死亡保険金・死亡給付金・養育年金で構成されています。祝金は被保険者である子供が保険期間中に生存している限り受け取れます。祝金は子供が6歳・12歳・15歳・18歳になると受け取れ、それぞれ自分が設定した基準祝金の20%・30%・50%・100%分が受け取れます。基準祝金の合計200%分(2倍)が受け取れますが、あくまで基準祝金に対してのパーセンテージで、支払った保険料に対してではない点に注意して下さい。
保険期間中に子供が災害(事故やケガ)で死亡すると災害死亡保険金が受け取れます。保険金額は基準祝金額の200%相当額となります。災害ではなく病気で死亡しても死亡給付金が受け取れますが、給付金額は契約してからの経過年数によって異なります。契約時の子供の年齢が0歳で基準祝金が100万円の場合、契約から1年目なら10万円、2年目なら20万円、3年目なら30万円・・・の死亡給付金となります。
子供ではなく親(契約者)が死亡した場合には、祝金とは別に遺された家族は養育年金を受け取れます。基準祝金を100万円に設定した場合、養育年金として毎年50万円が受け取れ、子供が18歳時には祝金の50万円と年金の50万円で計100万円が受け取れる計算です。さらに親が死亡するか所定の身体障害状態になった場合には、それ以後の保険料の支払いが免除されます。保険料が免除された上で祝金・養育年金が受け取れます。
ちなみに、この保険は子供が生まれてから保険に加入できますが、出生前加入特則を付ければ出生前でも加入できます。出生予定日の140日以内が条件で、この特則を付けると18歳時の祝金は17歳に繰り上がります。
保険料・返戻率を比較
この保険は親30歳・子供0歳・22歳満了・保険料払込18年・基準祝金額100万円(受取総額で200万円)とすると、保険料は月額10856円です。18年間で支払う保険料の234万円に対して、受け取る祝金は合計200万円のため返戻率は85%です。
次に返戻率は他社より高いのか低いのか、下図で他社の学資保険と一覧表で比較しました。子供が0歳の時に契約したと仮定して、保険料の払込期間を10年・15年・18年・22年の場合に分けて比較しました。
この保険の返戻率を他社と比較すると、明らかに他社よりも低いです。ただし、他社で同じく養育年金が付いている朝日生命・三井住友海上あいおいと比べると、必ずしも返戻率は悪くはありません。SOMPOひまわりの返戻率には一歩劣りますが、一応の貯蓄性と親の死亡保障を兼ね備えているとも考えられます。返戻率以外にメリットがあるのか続けて記述していきます。
メリット
この保険のメリットは、まずは養育年金が付いている点が挙げられます。他社の学資保険は保険料が免除されるだけですが、この保険は基準祝金の半額が養育年金として毎年受け取れます。仮に基準祝金100万円で子供が0歳で契約して5年後に死亡したとします。支払った保険料の65万円に対して、祝金200万円と養育年金850万円(50万円を17年分)を受け取れるため、返戻率は1300%と保険料の10倍以上が受け取れることになります。
祝金が小中高大の進学時に受け取れるのもメリットかもしれません。他社には大学4年間の学費だけのケースや、大学入学時と卒業時に絞った学資保険があります。この保険は費用が膨らみがちな進学するタイミング、1年生時に祝金が受け取れます。それも小学校入学時の祝金は基準祝金の20%分と他社よりも大きめのため、子供が優秀で小学校受験をすることになっても学費の一助になります。
さらに5年ごと積立配当金があるのも見逃せません。これは保険料を東京海上日動あんしん生命が運用した結果、5年毎に運用益があれば受け取れる配当金です。必ずしも受け取れるわけではありませんが、主に債券で運用しているため現在の金利水準を鑑みると配当金が受け取れる可能性はあります。配当金があれば100%を下回る返戻率も多少は改善されます。
ちなみに東京海上あんしん生命の保険の加入者には、メディカルアシストという無料で24時間365日利用できるサービスがあります。このサービスでは普段の健康相談の他に、救急専門医と看護師に緊急医療相談ができます。小さい子供がケガしたり病気になった時に相談できる他、最寄の医療機関も案内してくれます。家ではなくお出かけ先・旅行先でケガをした場合にも頼れます。
デメリット・弱点・落とし穴
この保険デメリットには、まずは返戻率が他社よりも低い点が挙げられます。学資保険の主たる目的を子供の将来の学費(教育資金)だと考えるなら返戻率の低さは致命的です。一昔前と境は異なり、今では前述したように返戻率が120%を超える学資保険があります。
返戻率が100%を下回る分は養育年金の保障分だとも考えられますが、それなら比較すべきは定期保険といえます。定期保険なら月額保険料が数百円で500万円の死亡保険金を受け取れ、受け取る金額が年々減少することもありません。養育年金は子供が2歳の時に親が死亡すれば残り20年分の養育年金を受け取れますが、子供が12歳の時に死亡すれば残り10年分の養育年金となり半分です。それも加味して定期保険と比較する必要があるでしょう。
また、保障面では祝金を受け取れるタイミングが進学時に固定されているのもデメリットでしょう。進学するタイミングで祝金が受け取れるのはメリットでもありますが、この保険だと大学の学費に備えるには心もとないです。高校授業が無償となった今、高校進学時の祝金の意味が少し薄れているともいえます。
さらに子供が病気で死亡した場合の死亡給付金額が少額なのも気になります。給付金額は契約してからの経過年数によって異なり、子供が0歳時に基準祝金100万円で契約すると、契約1年目に死亡すると10万円、2年目だと20万円、3年目だと30万円・・・となります。災害死亡給付金と同額の200万円になるには19年が経過している必要があります。
ちなみに、東京海上あんしん生命の一部の保険(メディカルKit NEOなど)はインターネットで申し込みが可能ですが、こども保険はインターネットで申し込みができません。そのため資料請求しても基本的には同社の営業店か代理店で契約する必要があります。そのため契約までには対面での説明や書類記入といった手間が発生します。
評判・苦情
東京海上日動あんしん生命の決算資料によると、2024年度の個人向け保険の新契約数は30.4万件で、前年度の36.4万件から17%減と低調でした。こども保険を含む満期・生存給付保険の保有契約高も10%ほど減少しているため、契約数から考えると評判は少し悪いといえます。
その一方で契約数でいうと、保険市場の「2026年1月版 学資保険人気ランキング(資料請求数)」では、東京海上日動あんしん生命のこども保険は3位に入っていました。価格.comの「2026年2月更新 学資保険の人気ランキング(申込数)」でも同率2位で上位に入っていました。保険代理店の資料請求・申込数からすると、全体の契約数に反して一定の人気があるようです。
さらに「2026年学資保険 オリコン顧客満足度ランキング」では、東京海上日動あんしん生命は12社中でトップでした。この調査の評価項目は加入手続き・商品内容・返戻率・アフターフォローですが、どの項目でも満足度はトップで高い満足度となっていました。
個別の口コミではポジティブな意見がある一方で、「早く解約した損失が出ることをハッキリ言って欲しかった」「細かい保障内容が分かりにくかった」「カスタマーセンターに連絡したらたらい回しにされた」「返戻率が低い」等の意見がありました。1位とはいえ少なからず不満はあるようです。
同じオリコンには「2026年学資保険(専門家評価)総合ランキング」という40人のFP(ファイナンシャルプランナー)が比較・評価したランキングもあります。このランキングでは東京海上日動あんしん生命は最下位でした。加入者の満足度に反して専門家からの評価は著しく低いようです。
また、生命保険協会のデータによると、東京海上日動あんしん生命全体に寄せられている苦情数は7961件(2025年度上半期実績)でした。総顧客数の384万件で割った苦情率は0.2%(1000件のうち2件の苦情が発生)で、他社の苦情率の0.2~0.5%台の中では低い方です。東京海上日動あんしん生命自体の評判も悪くはなさそうです。
以上のデータから考えると、東京海上日動あんしん生命のこども保険の評判は悪くはなさそうです。契約数は伸びていないものの資料請求数は一定数あり、実際の加入者の満足度は悪くないからです。とはいえ専門家からの評価は低いため、保障内容・保険料等よりは顧客対応などで評判が良いだけとも考えられます。
総合評価・おすすめか?
結論としては、あんしん生命のこども保険はイマイチな保険です。メリットが無いわけでありませんが、返戻率の低さは如何ともし難いからです。養育年金が目的なら検討の余地はありますが、それでも他の保険や他の手段と比較した上で加入した方が賢明でしょう。
この保険以外で他社の保険も検討したい人は、返戻率を重視するならソニー生命や明治安田生命の学資保険を検討すると良いでしょう。さらに高い返戻率を求めるなら、住友生命の外貨建て学資保険も候補に上がります。また、契約者(親)の年齢が高めなら、三大疾病で保険料が免除される保険には第一生命「こども応援団」も候補になります。